新学習指導要領で、英語教育はどう変わる?

皆さん、こんにちは。エイプリル イングリッシュアカデミー代表 Nagataです。2020年の教育改革により、小中高では新学習指導要領が実施されています。導入理由は「社会の変化に対応し、生き抜くために必要な資質・能力を備えた子どもたちを育む」こととなっており、これに関連して英語教育の改革が進められています。

社会情勢の変化に伴い、社会活動において求められる力が変化しています。知識のみならず、思考力・判断力・表現力や、主体性を持って多様な人々と協働する力がより一層求められるようになりました。また、グローバル社会の進展により、「英語を使う力」の必要性が高まっています。こうした背景の下、現代社会で活躍するにあたって必要となる力を、学校教育を通じて養成する仕組みをつくることが、教育改革の目的です。

お子様にとってこの改革は大学入試まで直接関係してくることですので、期待や不安がある方も多いのではないでしょうか。

– 結局英語教育って何がどう変わるの?

– 英語の学習が難しくなるか、不安。

– 何を押さえておけばいい?ポイントは?

そんな風に感じている方に向けて、今後の英語教育の変化ポイントをまとめていきたいと思います。

1、新学習指導要領で変わること

参考資料:

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/04/17/1415043_06_1.pdf

2020年小学校で新指導要領が全面実施

2021年中学校で新指導要領が全面実施

2022年高校で新指導要領が全面実施

2024度、大学入試より新指導要領に準拠した入試が開始

中学校では、

英単語が約2倍にアップ

まず、単語の学習量が変わります。以前は中学校で1,200単語学習していましたが、2020年からは小学校の英語で600~700単語を学習し、中学校では更に1,600~1,800単語を学習しますので、中学校までに学習する単語数が大幅に増えます。

高校で習う英文法が中学内容に

文法は一部中学校で学んでいたものが小学校に前倒しになるものがあると同時に、中学校で学ぶ内容が増えることになっています。また高校で学んでいたことが中学校に前倒しになるものも出てきます。

話すことを重視した内容

これまでの「聞く」「話す」「読む」「書く」の4 技能4 領域のうち、「話す」が細分化されて「話す(やり取り)」「話す(発表)」の領域が増えます。語、文法事項などと具体的な使用場面をに関連付けて指導し、実際に活用する言語活動を充実させるものとなっています。

授業がAll Englishに

文科省発表の「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」によると、中学校の英語の授業についても、「授業を英語で行うことを基本とする」という方針が示されています。これは授業内でのコミュニケーション全般を基本的に英語で行うことを意味していて、教師から生徒への説明はもちろんのこと、生徒から教師への質問や発表、生徒同士のやり取りまで、すべて英語で行うということになります。

高校、大学入試の長文読解問題なども年々難易度が高くなってきています。長文を読むにあたって、頭の中で日本語に訳すことなく、英語を英語のまま理解して英語で考え、自分の考えを英語で文章にする、といったレベルが求められる内容になってきています。

2、どんな英語学習が必要になってくるの?

この英語教育の改革により、”本当の意味で英語を使えるということ”が、必要になってくるでしょう。

勉強として知識を詰め込むだけの学習ではなく、語学の習得として使えるものを身につけるということです。学習の中でインプットを行いながら、それを実際に使ってコミュニケーションを取る実践がとても重要になってきます。

試験対策には国語や算数のように問題集を解いて勉強した方がいいのでは、と考える方もいるかもしれませんが、実はコミュニケーションの中で使ってみて体験しながら覚えた方が定着しますし応用も効きます。

オンライン英語学習の中で会話の練習をすることは、一見試験対策として効率が悪いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、この実践的な学び方の方が、遠回りのようではるかに少ない労力で語学を習得する近道になるでしょう。そしてその結果として試験にも対応できる実力が着いてくると言えます。